貧困
コロナ禍で貧困問題が更にクローズアップされています。
貧困を考えた時に私は次男が小さい頃遊んでいた、あやのちゃん(仮名)を思い出します。
小学校に次男が入学した時に登下校が、同じ方向だったので、あやのちゃんと次男はよく遊んでいました。ある日、次男があやのちゃんの家に遊びに行きました。
帰ってきた次男は、ボクサーが殴られたように両目を蚊に刺されていて、体中蚊に刺されていました。
びっくりして聞いたところ「あやのちゃんの家には網戸がなく、蚊がものすごかった。エアコンもないから、窓を開けて扇風機回して蚊取り線香だらけだった」と聞き、驚きました。
後で知ったのですが、あやのちゃんのお母さんは軽い知的障がいがあるらしく、おばあちゃんが育てているようでした。おばあちゃんも網戸がない暮らしをしているくらいだから豊かではなかったのでしょう。
お兄ちゃんも今時(と言うのも失礼ですが)中卒だとの事でした。
もはや贅沢品というものではない網戸やエアコン。
当然、落ち着いて勉強できる環境ではないですし、塾などに通う余裕はなかったでしょう。
男の子と女の子ですから、だんだん一緒に遊ばなくなり、そのうち忽然とあやのちゃんはいなくなりました。
恐らくおばあちゃんが亡くなったのでしょう。
今は空き家すらなくなって、草むらのようになっているあやのちゃんの住んでいた場所。
政府が「こども庁」を作るのなんのと言っていますが、本当に必要な支援をしてほしいと思います。期待していませんが。
こどもは、みんなや未来の宝なので。
次男がいない今、あやのちゃんには逆境に負けず元気で生きていってほしいと思います。