IOCの強欲さと身勝手さに呆れて、私はオリンピックを観ないと決めています。選手に罪はありませんが、選手自身もオリンピックを生き甲斐にするような姿勢は変換すべき時にきていると思います。ただニュースでは、オリンピック関連が流れてきたので、ワリエワの件は知っています。

フリーでワリエワが失敗して帰ってきた時に、女のコーチが「何故、諦めたの？理解できない、説明して。」と詰め寄った件です。

もちろんロシアという国であること、ドーピングの話、色々な解釈があると思いますが、私は少し、別の感情を抱きました。

人は、動揺したり予期しない出来事に遭遇すると、こういう言葉や「何故なのか理由が知りたい」という気持ちが出てくるのではないでしょうか？

一緒にするのはおかしいですが、犯罪被害者の遺族や、自死遺族は「理由」を知りたくなります。

私も、次男が生きていたら「何故、死のうとしたの？生きるのを諦めたの？理解できない、説明して」と言ったでしょう。でも、多分、本人にも説明できないのではないかという気がしています。

無差別殺人をした容疑者が、自ら命を絶つと「真相は困難になりました」と報道されます。でも生きていても、真相の解明は難しい気がするのです。

人の心の中を、はっきりすっきり説明してクリーンにはできないだろうと思うのです。

次男を喪って未だに「理解できない、説明して」と何度も何度も思います。

ただ、ワリエワの映像を見て「説明できないけど、生きていくのが嫌になったんだな。説明できないよな」と思うようになりました。

こうして少しずつ、ゆるく、そっと諦めながら、受け入れながら生きていかなければならないなと思うようになりました。