小さな命は小さくない
「みんなが出ていってるのに、気がつかないって理解できないんですけど!」と、先生はすごく怒っていました。
これは、私の長男が小1の頃に担任から呼び出されて聞かされた言葉です。
長男は、一度のめりこむとなかなか他の事が頭に入ってこないタイプでした。
一種の発達障害だとは、思っていました。
気になる話題があると、おしゃべりをやめられない→給食がしゃべっていて食べられない→図工も、しゃべっているから製作物がまるでできない。
と、いった具合で呼び出されました。
そして、いざ図工の製作物をクラスみんなで図工室に持って行くときに、おえかき帳を広げて書いていたそうです。一人だけ教室に残っていて、かつ気づかず書き続けていて、先生も気がつかなかったそうです。後で先生がいないことに気づいて発覚。「何で勝手な事してるの?」と言ったら「気がつきませんでした」と言っていて、冒頭の発言になったわけです。
今回、幼稚園バスに取り残されて亡くなった子の事件を見て、私は長男の事を思い出しました。
もちろん、バス置き去りとは全く次元が違います。関係ありません。
が、私の長男のように周りが見えなくなってしまう子は、いつ何時こういう被害にあうか分からないと思いました。
だからこそ、大人や保育者は確認をしてほしいと思います。
私達、看護師は学生の時に注射の投与について厳しく習います。
確認するのは「注射の準備をする時、薬液を吸っている時、患者さんに注射する前」の3回です。この原則を守らなかった時に、医療ミスは起こります。
今回も、確認をやっていれば起こらなかった事故です。
小さな命が亡くなる事故が相次ぎました。
ご家族にとって、小さな命ではありません。
ありきたりな言葉ですが、もう起こらないでほしい事件です。