骨折から見えて来た事②
私は本来かなりの早歩き人間なんです。
やたらな男性より、歩くのが早いです。
だから、東京の地下鉄の長い通路を歩いていても「遠いな〜」とは思っても苦ではなかったし、むしろ「運動になっていい」とすら感じていました。
が、初めて松葉杖を使って日本橋から自宅に戻る時の長さは地獄でした。
こんなに果てしない長さの地下道を歩けるのかと不安になり、かつ気温は35℃を超えています。
でも歩かないとたどり着かないです。
砂漠を歩く旅人のような気分でした。
そんな道中に、数人の方々がお声をかけてくれました。
「大丈夫ですか?」「駅員さん呼んで車椅子借りる?」「私も足折ったから分かるわ」「慌てたらダメよ」などなど。
ありがたくてありがたくて、泣けて来ました。
また健常な状態でいた時に、まったくそういう人が視界に入っていなかった事にも驚き、自分の冷血さにびっくりしました。
たまたまsuicaにグリーン乗車券のポイントが入っていたので、座れた時に安堵しました。
「渡る世間に鬼はいない」の言葉通り、世知辛い世の中でも、他人に優しくできる人は存在するし、そういう優しさで社会は成り立っていると実感しました。
治ったら、今度は声をかけられる側に立ちたいです。