一万円選書と藤岡陽子さん
一万円選書をご存知ですか?
北海道のいわた書店さんの岩田さんが、一万円分その人に合った本を送って下さるシステムです。
申し込む→抽選→当たった人に連絡→カルテが送られてくる(カルテにはいくつか質問があり、それを記入)→岩田さんがその人に合った本を一万円分送ってくれる→支払う
というシステムです。次男を亡くした後、本を読むのがつらく、自殺シーンが出てきては嫌になり、でも外にも行きたくない、人にも会いたくないという時に、この一万円選書を知りました。ラッキーな事に、応募してすぐに当選。まだ読みきれていない本が1冊残っていますが、ナイスなチョイスでした。
カルテを記載するのも、自分を見つめるのに役立ちました。
その中の一冊「手のひらの音符」(藤岡陽子)から、私の藤岡さん好きが始まりました。
まずグロいシーンなどがなく、文体も優しく、内容も美しいのです。
金の角もつ子どもたち、メイドイン京都、いつまでも白い羽、おしょりんなど読みました。
おしょりんという本は、映画化されて来年公開です。
お仕事小説の側面もあり、どんな人でも楽しめます。
一万円選書がなければ、私は手にすることがなかったでしょう。
次男が結びつけてくれました。
元気が出ない時の伊坂幸太郎、前を向きたい時の藤岡陽子となりました。
いろんな縁で生かされています。