火山に馳す
この場であまり書籍紹介しないのですが、あまりに良い本だったからご紹介します。
赤神諒さんの「火山に馳す」という本です。
江戸時代の天明の浅間山大噴火の事をベースに書かれた歴史小説です。
浅間山の噴火により、一つの村が壊滅的な被害を受けます。
それこそ、身内全員亡くした村人、助かったけど気がふれてしまった人、色々な事に絶望して死を選んだ人、仕事をなくしてしまった人、色々出てきます。
その中で御救普請(おすくいぶしん)の役人が村人を鼓舞して、再生を果たしていく話です。
ただのアツい物語ではなく、喪失と再生の物語です。
特に心を揺さぶられたのは、登場人物がみな弱いけれどゆっくりゆっくり立ち直っていく様です。
これは、年末から読み始めました。
折も折り能登の地震があっただけに苦しくなり、休み休み読みました。
被災された方は、すぐには開けない本です。
でもどの人にも読んでほしい一冊です。
泣きながら元気をもらいました。