Sくん、ありがとう③
まず初めに、先日神田沙也加さんがお亡くなりになり、つらい気持ちが再燃しました。
正輝さん、聖子さんのお気持ちを考えると涙が止まりません。訃報のニュースが流れるとテレビを切ります。
Sくんの続きです。
S 君からは「messagerをあまり見なかったから、お母さんへの連絡が遅くなり、すみません」と記してありました。
彼は、次男と連絡が取れなくなり色々探してくれていたそうです。
昔の中学校の同級生に聞いたりしたそうですが、皆スマホの電話とメルアド、LINEなどしか知らず連絡の取りようがなくなってしまったと。それなら、自分も知っているので、その上で何か方法がないかと探してくれたようです。
大学でもあちこちに聞いても同じ学科の人は「いつの間にかいなくなったね、辞めたんじゃね」で(今、中退者すごく多いので)大学の事務にまで聞いたら「大学の名簿からは消えていて、もうそういう人はいません」としか教えてもらえなかったと。(大学には死亡を伝えて、退学扱いになっていましたが、個人情報保護でS君には伝えなかったのでしょう)
だから、私からの連絡でびっくりして「教えてくれてありがとうございます」と丁寧なお返事をいただきました。
最後に次男と会って、食事をした時(亡くなる半年前)「大学辞めて、個人事業者で生きていく」と言った話を聞かされて「危ないんじゃないの?地道に大学出ようよ」と言いたかったけど、言えなかったと。
そして以前の次男と「ずいぶん変わってしまったな」と感じたらしいです。
そのへんは、多分私に遠慮して書いているようでしたが恐らく今風の言葉にすれば「こいつ、ヤベー奴になったわ、近寄らんとこ」だったのだろうと思います。
また「自分があのときに、もっと『やめな!』と強く言っていたら死ななかったかもしれないと、考えても仕方ない後悔が残ります」と綴られていました。
FBをたどってS君に次男の死を伝えられたこと、仲良くしてくれてありがとうと伝えられたことは、私にとって幸運なことでした。
ただS君に、いらない呵責を負わせてしまったことが自己満足といえ、つらいことになりました。
次男には、色々な分人があったでしょう。
母親に見せる顔、先生に見せる顔、ネット仲間に見せる顔、サークルや部活の仲間に見せる顔、S君に見せる顔....。
その中でも自分の心地よい顔があったはずです。その一つ二つの、心地よい顔を足場に生きて行ってほしかったと思います。
全てを消去しなくともよかったはずです。
嫌な思いをさせてしまいましたが、S君に伝えられて、一つ宿題を終えた気がしています。
社交辞令かもしれませんが、「コロナが落ち着いて地元に帰省したら寄らせて下さい」と非常にあたたかい文章を頂戴しました。
彼は帰国子女なので、中国語、英語が堪能なので、今ももしかしたら日本にはいないのかもしれません。
本当に心から彼には幸せな人生を送ってほしいと願っています。