胡蝶の夢
先日「胡蝶の夢」という言葉を思い出しました。
荘子が「蝶になってヒラヒラ飛んでいる夢を見た。でももしかしたら、本当は人間の夢を見ていた蝶だったのかもしれない」という話です。
次男の迎え火をやっていたら、ふっと頭によぎったのです。
もしかしたら、次男とすごしていた日々は私のみた夢で、そもそも存在していなかったのではないか?
だから、亡くしたのではなくいなかったのではないか?
現実逃避みたいな考えです。
でも、いまだに彼が死んでいることに納得していないのかもしれません。
私の祖父は、フィリピンのレイテ沖で戦死しました。
横井さんや小野田さんが見つかった時に祖母は「生きているのかもしれない」と繰り返し言っていて、母は「そんなわけない。海軍だったから全滅している」と言っていました。
第三者で、亡くなった人と交流がないと冷静に見られるのかもしれません。
でも、今は私は祖母の気持ちが痛いほど分かるのです。
いつになったら、次男を待たないでいられるのかな。
でも受け入れながら生きていけるよう頑張りたいと思います。